SINANO STREAM'S DIARY

北信移住者の釣りブログ

究極のヤマメ釣り

私が川釣りで参考にしている書籍を紹介します。

別冊フィッシング第31号「究極のヤマメ釣り」です。

別冊フィッシング第31号「究極のヤマメ釣り」

 

著者の伊藤稔氏は岩手県出身、鮎釣りでは様々な大会で優勝しています。ヤマメ釣りにおいても細糸を用いたナチュラルドリフト、零釣法など理論に基づいた新釣法を模索、実践しています。

この本自体は昭和61年発行なのでかなり古いものになります。餌釣りにおける解説になりますが、わたしのようなルアーマンにとっても非常に重要な理論が展開されています。

 

渓流釣りの経験が少なくこれから上達したい、釣果をあげたいと思ったときに多くの場合ネットの記事や動画、あるいは書籍などを参考にすると思います。

多くの場合、そのような記事や動画によるポイント解説は底石のあるところ、流れのスジ、渦のあるところ、かけ上がりなど抽象的(釣り勘)に書かれていますが実際に川を前にして何人の釣り人がポイントを理解し得るであろうか?

という疑問から本書ではヤマメの明確なポイント判断法をレクチャーしていきます。

 

第1章では「就餌点の理論」としてその条件を構成する適水性とフトコロ、場の優位性について詳細に書かれています。

就餌点とは魚がエサを食べる場所、適水性とはヤマメが好む流速帯、フトコロとは適水性の中にある身を隠す場所、場の優位性とは流下するエサが集まりやすいなどであるが、これらの事項をかなり詳細に解説しています。

また、わたしの行っている犀川などの大河川に関しても就餌点の原理は同じとし、水量のある川の水流は複雑極まりない乱流が多いため食い波(サカナの付き場に通じる流脈)を読めなければ釣りにならぬこともあると記されています。

 

DVD「本流ミノーイング」における飯田重祐氏の発言にもありますが、川の規模が大きくなってもサカナはポイントにタイトに付いていることは変わりなく、流速や水深が増すとそこに正確にアプローチすることが難しくなってくる。と言うのも納得させられます。

 

光る水面の下で渓魚たちはどんな世界を展開しているのか、そんな未知の世界の入り口に立たせてくれる。「究極のヤマメ釣り」はわたしにとってはそんな書籍なのかもしれません。